「風とあそぼう」モビールワークショップ実践

2019年5月4日 会場:とうや水の駅 2階
第1回 13:00〜14:30/第2回 15:00〜16:30

●1日のタイムテーブルは以下の通り
09:00 宿泊地(ゲストハウス佐藤商店:豊浦町)を出発
10:00 会場入り。搬入
(11:30昼食 MITTSUのお弁当)
12:30 第1回スタート 〜14:30終了
15:00第2回スタート 〜17:00終了
18:00 撤収完了

●ワークショップの内容
モビールの面白さのひとつは、ちょっとした空気の流れでゆらゆらと動き、そのかたちがどんどん変化していくところ。これを洞爺湖畔という自然の真っ只中に設置したら、この場の持つ居心地の良さをもっと楽しめるのではないか・・・というコンセプトから、風を見てみよう、「風とあそぼう」というタイトルのワークショップを設計した。
材料は竹ひご、手縫い糸、ケント紙を丸・三角・四角にカットした飾り用素材、装飾用のマーカーやマスキングテープ。自宅に帰ってからも”百均”などで手に入る素材を用いることで、小さな子供でもただ作るだけでなく、その原理をなんとなくでも感じ取ることができ、家に帰ってからも継続して表現できるようなシンプルな表現を目指した。
モビールのもう一つの面白さは、なんでも吊ることができること。前日と当日、豊浦の海岸や洞爺湖畔で集めたホタテの貝殻、松ぼっくりや栗、木の枝など、その場で集められる素材も、会場に用意した。
時間をたっぷり取れるワークショップであれば、こちらをメイン企画に開催したかった。とはいえ、一緒に活動してくれたデザインキャラバンメンバーはそれを実践できたので、これはこれで良かったと思う。

●ワークショップの進行(モビールの作り方)

短時間の活動とはいえ、モビールの基本原理は意識してほしいなぁ、という思いから、参加者に何をどう説明するかは、あらかじめ検討し、会場にも掲示しておきました。
上の画像が事前の下描き、下の画像が現場で描いたものです。
当初このワークショップは、事前予約制ということで開始時間とともに一斉に始まる、という想定で準備をしていました。しかし直前に主催者である「洞爺湖芸術館」からの情報で、参加者ごとに区々に集まってきそう、という展開が予測されました。そこで、ワークショップ開始前に、デザインキャラバンチームでこの内容を共有し、講義形式のオリエンテーションはせず、会場入りした参加者からどんどん制作に入ってもらい、プロジェクトメンバーがそれぞれ個別に対応する方法でワークショップを進行することにしました。
そこで、開始前にメンバーに制作の進め方と作品のクオリティを高めるためのアドバイスを行い、参加者の来場を待つことにしました。

●材料

今回のテーマは「風」なので、材料は紙(ケント紙)、竹ひご、裁縫用の糸を基本としました。装飾のための画材はマスキングテープとマーカーです。
ただ、せっかく自然に囲まれた施設なのに、建物の中だけで綴じてしまうのはもったいないとも思いました。本来なら参加者に材料集めも体験してほしいところでしたが、時間的な制約もあるので、材料スペースに松ぼっくりや小枝、ホタテの貝殻など、前日と当日の朝にプロジェクトメンバーで集めた自然素材も用意しておきました。
結果的にはこれらの自然材料のおかげで、会場はとても盛り上がりました。

●ワークショップ開始



●作品

参加者の作品は全て持ち帰ってもらったので、映像にすることができませんでした。
ここには活動中にプロジェクトメンバーが作った作品をまとめておきます。


●振り返り

事前にリハーサルもしていたので、学生たちのファリテーションはとても良かったと思います。
参加者は前半後半を合わせて19名。小学生から大人まで、幅広い世代の人々が参加してくれました。学生たちにとっても、普段なかなか話す機会のない異世代の人々と表現活動を通して交流できたことは、とても意義深いと感じました。
参加者はすべて地元の方(&イギリスからの留学生)で、プロジェクトメンバーのような大学生世代は全く街に残っていないそうです。参加した子たちにとっては「ちょうどよい」お兄さん、お姉さんといっしょに遊ぶ時間を作ることができて、とても楽しかったのではないでしょうか。自分たちの未来の姿を感じてもらえていれば良いなと思います。
私の実施するワークショップでは、ファシリテータ学生の脱線も容認しています。本音は参加者をしっかりサポートしてほしいのですが・・・。やってみせる、楽しそうにふるまう、というのが表現系のワークショップには必要だと思っています。また、何よりも学生たちの経験値が低いので、こういう機会にいろいろチャレンジして、振れ幅を大きく鍛えてほしい、という思いもあります。
プロジェクトチーム主体のワークショップとしてはデビュー戦でしたが、とっても素敵なワークショップになったと思います。
お疲れ様でした。

追記(2019/05/05)
翌日の北海道新聞(胆振版)にカラーで大きく紹介していただきました。

このブログの人気の投稿

活動記録 箱館洋家具の調査

くらCraでプロトタイピング

プロジェクト学習テーマ説明会